「なんか最近太ってきたなぁ…そうだ、ダイエットしよう!まずは食事の量を減らして運動してみようかな…」
体重が気になっている方はこのように考え、いきなり食事の量を極端に減らし、有酸素運動を始める…
おそらくそういった方は、「体重を減らす」という目標は達成できるかもしれません。ですが、「体重が減る」=「ダイエット成功」でしょうか?
いきなり結論ですが、ダイエットにおける成功とは、体重(数字)よりも見た目がよくなったか、またそのダイエットで健康を害していないかです。
なぜかという疑問について、これから解説します。
ダイエットに成功した人はどっち?
今から登場するAさんとBさんの違いから、ダイエットについて考えてみましょう。
身長 | 体重 | 体脂肪率 | |
---|---|---|---|
Aさん | 165cm | 70kg | 30% |
Bさん | 165cm | 70kg | 30% |
AさんもBさんも全く同じ状態で、2人は60kgを目指してダイエットを始めました。
ダイエットのやり方に違いはありながらも、2人の結果はこのようになりました。
身長 | 体重 | 体脂肪率 | |
---|---|---|---|
Aさん | 165cm | 63kg | 15% |
Bさん | 165cm | 60kg | 30% |
この2人を見比べてみて、「ダイエットに成功した」といえるのはどちらでしょうか?
正解はAさんです。
Bさん「いやいや、体重が60kgの私が目標達成しているじゃないか!」
確かに、体重という数字だけでみると、60kgにまで体重を減らしたBさんのほうがダイエット成功したように見えます。
ですが、ここで注目したいのが「体脂肪率」です。
Aさんは体脂肪率が30%から15%へ減少していますが、Bさんは体脂肪率が30%のままで変わっていません。
始めに「2人は異なるダイエットを行った」と前置きしましたが、いったい2人はそれぞれどのようなダイエットをしたと考えられるのでしょうか?
Aさんのダイエット方法
食事:脂質を抑え(極端には減らさない)、炭水化物、タンパク質はしっかりと摂取できる食事を続けた
トレーニング:適度な有酸素運動に加え、筋力トレーニングも行った
Bさんのダイエット方法
食事:カロリーのある食事はできるだけ避け、サラダがメインの食事を続けた
トレーニング:ひたすらサイクリング、ジョギングといった有酸素運動
2人のダイエットにはこのような違いがありました。
この違いによって引き起こされる悲劇は後ほど分かります…
とにかく長いダイエット期間を乗り越えた2人は、打ち上げをしに焼肉へ行くことへしました。
ダイエット成功した人に与えられる恩恵とは?
2人は久しぶりの美味しい肉に喜び、たくさん食べました。
そして翌日からは、2人ともまったく同じ食事(ここでは健康的な食事で、摂取カロリーも同じとします)を始めました。
そんな中、ついにBさんに悲劇が起こります。
Bさん「あれ、体重が増え始めてるんだけど…」

一方でAさんはどうでしょうか?体重が増える様子はないどころか、むしろ痩せているようです。
Bさんは、いわゆるリバウンド状態に陥ってしまいました。
ここで、もう一度2人のダイエット結果と方法について振り返ってみましょう。
身長 | 体重 | 体脂肪率 | |
---|---|---|---|
Aさん | 165cm | 63kg | 15% |
Bさん | 165cm | 60kg | 30% |
Aさんのダイエット方法
食事:脂質を抑え(極端には減らさない)、炭水化物、タンパク質はしっかりと摂取できる食事を続けた
トレーニング:適度な有酸素運動に加え、筋力トレーニングも行った
Aさんのダイエット方法は、筋肉量を落とさず、体脂肪を落としていくやり方です。
Aさんのダイエットのメリット:①筋肉が減りづらい ②リバウンドしづらい ③体脂肪が減るので見た目も良くなる
Aさんのダイエットのデメリット:①体重が減るのに時間がかかる
Aさんは体脂肪が15%減っていることから、筋肉をなるべく残した状態で、体脂肪だけを15%減らしたと考えることができます。
筋肉量が多ければ多いほど代謝は上がりますので、Aさんの体は痩せやすく太りにくい体になっているといえます。
Bさんのダイエット方法
食事:カロリーのある食事はできるだけ避け、サラダがメインの食事を続けた
トレーニング:ひたすらサイクリング、ジョギングといった有酸素運動
Bさんのダイエット方法は、とにかく体重を落としていくやり方です。
Bさんのダイエットのメリット:①体重が一気に減る
Bさんのダイエットのデメリット:①筋肉も減るためリバウンドしやすい ②体脂肪は落ちないので見た目はあまり変わらない
Bさんは体脂肪率が30%のままで変わっていないことから、筋肉が減少して体重が減ったと考えられます。
筋肉量が少なければ代謝は下がりますので、Bさんの体は痩せにくく太りやすい体になっているといえます。
そうなると、Aさんの食事内容についてもっと詳しく分かればとは思いませんか?
「どのような食事管理をすればいいんだ」とお悩みの方はこちらの記事を参考にしてみてください。
最後に
最初の結論でも述べた通り、ダイエットにおける体重の目標というのはあくまで目安にすぎず、ゴールではありません。
それよりも鏡で見た目をチェックし、健康に良い食事を続けるほうがずっと大事です。
正しいダイエットとはどういうものかをきちんと理解し、ダイエット成功へつなげましょう